府立5病院の役割強調
府議会決算委で小林議員
"水準守るため検査、放射線技師必要"
"高度医療担っている"
大阪府議会決算特別委員会で28日、府立五病院の2004年度の決算が審議されました。日本共産党の小林隆義議員は、病院経営の改善や医療水準の維持のために、1999年度に削減した府の一般会計からの病院事業会計への繰り出し額を元に戻すことを求めました。
04年度の五病院合計の資金収支は11億円の黒字の目標に対し、5000万円の赤字となっています。退職者数が見込みより48人上回るなど、退職給与金が見込みを15億円超過したことによるものです。
小林議員は、職員の構成について、検査技師と放射線技師がどの病院でも25歳までの若い世代がいないこと、検査技師は2000年度から05年度で180人から136人、放射線技師は87人から81人へと減っていることを指摘。高度医療を担う病院として現在の医療水準を維持するために正職員がしっかり確保されることが必要だと主張しました。
小林議員は、府が病院会計の累積赤字の解消のために五病院を独立行政法人化することについて、赤字のそもそもの原因は府が1999年度に病院事業会計への一般会計からの繰り出し金を、府独自の基準から国基準にし、40億円削減したからだと指摘。この削減がなければ04年度は計算上は39億5000万円の黒字だったと述べました。
小林議員は、「高度医療を担い、いい医療を提供するにはそれだけのスタッフが必要。府が補助を減らしたので、人を配置しようとしたら病院からの持ち出しが増える。繰り出し金のあり方を今の医療水準を守る点からも再検討すべきだ」と主張しました。
府は「国基準を超えるものについて見直しをした」との答弁にとどまりました。