住友金属男女差別裁判
「女性というだけで差別は問題」
阿部議員に知事が答弁
「女性であるというだけで差別的な扱いがされていれば、大いに問題」…。19日開かれた府議会教育文化常任委員会で、日本共産党の阿部誠行議員の質問に答えたもの。
住友金属大阪本社で働く女性社員4人が、女性であるということを理由に昇進や賃金差別をされたとして損害賠償を求めた裁判で、大阪地裁は今年3月、「男女間で能力評価に差別的取り扱いをして昇級、昇進をおこなっており、公序良俗に反し違法」とする判決を言い渡しました。裁判は会社側が控訴して係争中です。
阿部議員は、「男女共同参画推進条例」を制定し、差別による差別的扱いの禁止をうたっている大阪府の知事として、住友金属の男女差別の実態をどう考えるかと質問。事業者に早期解決を図るよう働きかけるなど行動を起こすよう求めました。
太田知事は、係争中であり行政としての立場上、意見を述べることができないとしたうえで次のようにのべました。
「働く場において、女性であるというだけの理由で、能力とか意欲に関係なく、差別的な取り扱いをされることが、仮に事実だとすれば許されない。府にも男女共同参画推進条例があるが、条例を大事に、誰もが性別によって差別されることなく、生き生きと働ける社会づくりに努め、そういう社会ができるような啓発や施策の展開を行っていかなければならない」