府議会委
和田議員が追及
"銀行救済にほかならない"
経営破綻し、会社更生法手続き中の大阪府の第三セクター「りんくうゲートタワービル」(泉佐野市)に対する府の支援策をめぐり、大阪府議会企業水道常任委員会で20日、太田知事への質問が行われ、日本共産党の和田正徳議員が質問しました。
この日に先立ち同委員会で19日に行われた更生計画案を作成した管財人への質疑では、府の支援の具体的な内容を要求したのは同ビル会社の株主で出資割合37・42%を占める金融機関(16行)からであること、スポンサー企業は、府の支援があればその分買い付け価格を上乗せすると約束していることが明らかになりました。
和田議員は、「府の支援のうちスポンサー企業に入る約30億円はスポンサー企業のビル購入額に上乗せされ、それがビル会社の経営に責任をもっている金融機関に回収される仕組みとなっている。迂回(うかい)資金だ」とのべ、銀行救済にほかならないことを指摘。府議会の議論をうけて府が展望台部分の支援を削減する方向であることや、ある企業が9月20日に府の支援なしで55億円で買い取りたいと府に申し出たがすでに新生銀行と契約済みといわれたことをのべ、「府の支援がなくてもビル経営が成り立つということだ」と強調しました。
和田議員はさらに、スポンサー企業の新生銀行はビル会社に出資している株主で経営責任を問われる立場であるのに買い取ること自体問題であると指摘。日本共産党は府の支援がなくともビル経営が成り立つと一貫して指摘してきたとのべ、「今回の更生計画案が府民にとって最善のものかどうかきわめて根拠が薄く、あまりにも透明性、公平性を欠く。
知事質問に先立ち同委員会でおこなわれた管財人への質疑の模様=19日
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スポンサー企業決定の内容を議会に提出させるべきだ」とのべました。裁判所が更生計画案の提出期限を21日としているかといって拙速に態度は決められないと主張しました。
太田知事は、スポンサー企業の選定は会社更生法にのっとって公正に行われているとの答弁に終始しました。