府立高の授業料減免ピンチ
府教委が大改悪「素案」
   
"減免者4割を対象外に"


 大阪府教育委員会は、府立高校の授業料減免制度の適用を受けている生徒の4割を対象外にする「新たな府立高校授業料減免制度について(素案)」を6月16日に発表しました。大阪府立高等学校教職員組合(府高教)や全大阪生活と健康を守る会連合会(大生連)など関係団体、事態を知った保護者らは撤回を求める怒りの声をあげています。
 大阪府立高校授業料は、全国の公立高校の中で最も高い年間14万4千円。不況の影響などで昨年度の減免率は24・4%と、在校生の4人に1人が減免制度を受けています。「素案」は、この事情を「全国平均の約3倍、全国2倍目と比較しても倍近い開きがあり・・・・減免率は突出して高い」と否定的にとらえ、「真に必要な人が必要なときに利用できる制度ととして再構築」するとの口実で、制度の切り下げをねらっています。
 最大の問題点は、減免申請内容割合の64・9%を占める「生活保護に準じる程度に困窮している者」を、「市町村民税所得割非課税の保護者」に変更することです。
 その結果、「生活保護に準じる程度に困窮している者」として措置されている人の6割、全体で約4割が減免対象から外れると予測されます。
 教職員からは、「うちは生徒の6割が減免を受けている。合格者集会のときから減免の説明で大変。それだけ保護者にとっては必要な制度なのに」など、怒りと困惑の声が出ています。
 大生連は、「大阪府の生活保護世帯、失業率、倒産数などの指標は全国的にも高い状況です。これを反映して、減免制度を利用することは当然であり、他県と比較することはありません。・・・削るべきは関空二期工事などの無駄遣いです」とのコメントを出しました。
 日本共産党の阿部誠行府議は、「全国一高い授業料に苦しめられている府民をさらに苦しめ、学習権を奪いかねないものです。広く府民に知らせ、府教委に反対意見を集中しましょう」と呼びかけています。

"府民の意見19日まで募集  反対の声集中しよう"

 府教委の、「新たな府立高校授業料減免制度について(素案)」への意見募集期間は19日まで。住所、氏名または団体名、連絡先(電話番号、メールアドレスなど)を明記して、次の送付先へ送ってください。
郵送=〒540−8571  大阪府教育委員会事務局財務課 調整・歳入グループあて。
ファックス=06(6946)1141 電子メール=kyoizaimu@sbox.pref.osaka.jp



2005年7月1日付
「しんぶん赤旗」より
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日本共産党大阪府議会議員団