一問一答導入で府議会は 

緊張感、活気ある議会へ 

党府議団 阿部幹事長に聞く


 大阪府議会は来年2月の定例府議会から、代表質問で質問者と知事など答弁者との対面方式での一問一答ができるようにします。その意義や議会の民主的改革にむけての今後の課題など、日本共産党府議団の阿部誠行幹事長に聞きました。

  −対面方式で代表質問がどう変わるのでしょうか

  阿部    これまで本会議での代表質問は、一括質問し一括答弁するという「一括質疑方式」で行われ、再質問は1回だけに制限されていました。この方式には以前から「議会が活性化しない」とか「緊張感に欠ける」などが指摘されていました。
 今回、議会改革の一つとして議長提案されたもので、一括質問でも分割しての質疑・質問でも、自由に選択でき、制限時間内なら何度でも質問できるようになります。一般質問も実施しますが、その時期については代表質問の導入状況を踏まえて検討します。

  ―すでに実施している議会もあります。そこではどんな特徴がありますか。

 阿部  三重県や鳥取、島根などいわゆる「改革派」知事といわれているところですね。

 事前答弁書なし

 鳥取県議会ではおおまかな質問通告をするだけで県の執行部は事前答弁書もつくらず、議会の場で初めてやりとりするそうです。議員は勉強や調査、情報収集活動を積極的に行うようになり、県の執行部も何を聞かれるかわからないのでよく準備をし、議論が活発になったということです。

  ―大阪でも大いに期待できますね。

  議会改革の一環

  阿部  そうですね。地方分権の流れのなかで、議会の役割、あり方も問われています。一問一答方式の導入はその議会改革の一環といえます。
 議会本来の役割は、住民の立場にたって行政を監視、チェックする機能を十分に果たすこと、もう一つは議会そのものが住民の声を届け、要求実現のため政策提言や条例提案をすることです。
  その機能を果たすためにも、議会と執行部がいい意味で緊張感をもつことが大切です。質問方式の改革を力に、府民によりわかりやすいものにしていかねばならないと思います。

 ―今後の課題は。

  阿部  議会の民主的改革では、府議会の構成そのものを民意を反映したものにすることも重要です。いま府議の選出は1人区や2人区など事実上の小選挙区が多く、民意が反映されにくい選挙制度になっています。定数削減よりも任意合区するなど、民意が反映される選挙制度にすることが必要です。
 府民の願いがこめられた請願の扱い方も改善する必要があります。現在は実質審査がないに等しい状態です。請願者の意見陳述の場を設け、質疑もするなど実質的な審議の時間もとるべきです。
 私たち議員団は毎年、年度始めに、議長に議会の民主的改革を具体的な内容で申し入れてきました。
 この間、5月、12月の定例府議会での一般質問の実現や、委員会のモニター公開、府議会本会議のインターネット、各派代表のテレビ討論会などが行われてきました。今後も、府民に開かれた府政と府議会、府民の声が届き、要求が実現する府政をめざして全力で奮闘します。

2004年12月15日付「しんぶん赤旗」より
go back to toppage
日本共産党大阪府議会議員団