府公社住宅 訴訟で追い出しとは

住民への脅し取下げよ

地域壊し、人生奪う


府議会委 和田議員が知事に迫る


新千里西町の団地前に掲げられた「住民の意見を聞け」の立て看板=豊中市

 千里ニュータウン内の豊中市新千里西町A団地の建替え問題で大阪府と府公社住宅供給公社が、家賃を払っている住民を裁判に訴えて住宅追い出しを強行している問題が3日の府議会決算特別委員会で取り上げられました。日本共産党の和田正徳議員が太田房江知事に訴訟を取り下げるように迫りました。
 和田議員は、悪徳な地上げ屋でも時間と金がかかる提訴などという方法をとらないことを示し、公社が提訴という方法をとったのは、住民を脅し、動揺させ、たたかいの分断をねらったものだと批判しました。
 太田知事は、提訴は「やむをえない」との見解を示し、取り下げて住民と話し合うべきだという和田議員の提訴を拒否しました。
 和田議員は、「老朽化」「狭隘(きょうあい)な居住面積」「高齢化」など建て替えの理由に反論、建築年数では同団地より古い住宅がいくつもあること、狭い住宅も他にいくつもあることを指摘しました。










 さらに和田議員は、東大阪で地上げ屋と脅しに屈せず住民の団結で生活とまちを守りぬいた東大阪市長栄寺の住民のたたかいを紹介。「千里西町団地の方々は、過去40年にわたって培ってきた人と人とのつながり、見慣れた風景、景観、においと風土などが乱暴に破壊され、自分たちの生活とまちの歴史が断絶されることに反対し、生活とまちを守るために立ちあがっている」とのべ「地域や町を取り壊し、人の人生を奪う権利は府や公社にはない」と府の責任の重大性を指摘しました。
   来年6月が契約期限になっているという坂本幸子さん(60)は和田議員の追及をテレビ傍聴で見、「太田知事は、きめこまやかな配慮をしているといいますが、脅しではないかと思う。和田議員が私たちの思っていることをきちんと言ってくれて、本当に希望と勇気をもらっています」と話していました。

 

2004年12月5日付「しんぶん赤旗」より
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日本共産党大阪府議会議員団