羽曳野市

看護師寮跡地転売で新疑惑

下水道接続費まで府負担


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府立羽曳野病院看護師寮跡地(左側)を調査する住民=8月21日


   府立羽曳野病院看護師寮跡地を府から羽曳野市へ、同市から医療法人へ格安の安値で転売した問題で、府が羽曳野市に売却するさい、2回目の鑑定で6億円余値を下げた要因の1つに、市の事業として実施する下水道管の接続費(約3億5千万円)を肩代わりすることまで含まれていたことが5日の府議会決算特別委員会で明らかになりました。
 
和田府議が追及

 日本共産党の和田正徳議員が太田房江知事の責任をただした中で明らかにしたものです。羽曳野市公有地になる用地での下水道管の接続費を府が肩代わりする責任があるのかどうかも問題であるうえ、羽曳野市では接続工事費が約1億円に見積もられていることを示し、市は2億5千万円ものもうけになることを指摘。「府鑑定をうのみにしたとしても過大な見積もりであり、おかしな取引だ」と新たな疑惑を明らかにしました。
 和田議員によると、もともと同用地は府の試算で40億円に見積もられ2002年度当初予算で26億9千万円に下落。02年9月の1回目の鑑定では、14億6千万円に約12億3千万円も下げられました。
 さらに03年1月の2回目の鑑定で8億6千万円にまで、約6億円下げられたのは、この下水道管の接続費と建物解体費(約2億5千万円)が引かれたためでした。
 解体費の方だけでも、実際は「かかったのは1億円に満たない額で、もうけさせてもらった」(福谷剛蔵前市長)という代物でした。
 そのうえに、接続費でも2億5千万円もの差額が出ることになれば、市は結果として4億円近くの利益を得ることになります。
 和田議員は、これらの事実や府が市土地開発公社と売買契約を締結した03年1月28日の前日27日に当時の福谷市長と土地を購入した羽曳野市の医療法人春秋会の前理事長が一緒に府を訪れ副知事に同医療法人に土地を売却するよう要望したことなどを指摘。
「この問題は府政の根幹を揺るがす問題であり、特定の人物が府政をゆがめるようなことがあってはならないとの観点から質問している。徹底的に糾明しなくてはならない」とのべました。



2004年11月6日付「しんぶん赤旗」より
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日本共産党大阪府議会議員団