久宝寺緑地の門扉転倒事故
設計不良のピン、府の検査も不十分
日本共産党が現地調査
大阪府立久宝寺緑地内の「よちよちランド」に設置されている観音扉が倒れて、5歳の女児がケガをした23日の事故について、日本共産党大阪府会議員団と東大阪市議団(和田正徳、小林隆義両府会議員、上原けんさく東大阪市議、内海公仁前東大阪市議)は、25日午前、久宝寺緑地を訪問し、大阪府南部公園事務所と府公園協会の関係者からの聞き取り調査と現場検証をおこないました。
大阪府南部公園事務所・繁村誠人所長などの説明によると、「門扉上部をささえるピンを固定するネジ用の横穴があいていない構造になっていたために、頻繁な開閉によってピンがせり上がり、門扉がはずれて倒れたものであり、部品が設計どおりになっていなかったことが原因」という説明でした。
しかし、共産党調査団は、昨年3月、同施設が完成した時の完了時検査では、作動検査が中心で、設計図に基づいた厳密な検査ができていなかったこと。
また、昨年12月にピンがはずれた事実がありながら、そこでも設計図に基づいた検証が不十分であったことなど、今回の事故に至るまでに、二度にわたって「部品改善・転倒防止措置」を講じるチャンスがあったことなどから、「単に施工上の問題」にとどまらない「安全管理責任」があることを指摘しました。
さらに、1歳から4歳という乳幼児対象の施設であるという特性から見て、鉄製の扉を設置し、利用者自ら開閉するという施設構造が「果たして妥当なものか」と指摘し、「今後総合的な検証」が必要であることを提案し、構造上の問題解決も含めた抜本的な安全対策を要求しました。
公園事務所側は、「事故を教訓として受けとめ安全管理に全力を期す」と表明しました。
和田正徳府議は、「類似の事故が多発して社会問題になっているのに他人事で済ませていた府の姿勢に問題がある。府の管理する施設設備の安全性について徹底的に点検べきです」と語っています。