大阪府議会
「ハンナン」元会長の牛肉偽装焼却事件
府が関与の疑い
小谷議員追及
知事がまともに答えず



 


    牛肉偽装で巨額の国費を搾取した疑いで逮捕された「ハンナン」グループ元会長・浅田満容疑者(65)の事件に、大阪府が関与していた疑いが24日の府議会で明らかになりました。
日本共産党の小谷みすず議員が追及しました。
 事件は、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)対策として国が制定した国産牛肉買い上げ事業で、輸入牛肉を国産牛肉と偽って大量に焼却し国からの多額の補助金を搾取していたというもの。
 焼却にあたって大阪府が関与した疑いが指摘されていますが、府は関与を否定してきました。
 小谷議員がとりあげたのは浅田容疑者らが、牛肉を持ち込んだ焼却場「柏羽藤クリーンセンター 」(柏原市)への府の働きかけ。
 小谷議員によれば同センターの管理者である福谷剛蔵羽曳野市長が市議会で「(羽曳野市の)松田理事の方に(2001年)12月末にBSEと疑義のある商品に関しては、焼却をしようということについて心準備をしておけということで、府の方からも通知をいただいている」(02年12月)と答弁しています。
 小谷議員は、松田氏も「12月14日から28日の間に府の担当者から2回電話があった」と府の関与を認めていることを指摘。「なぜ、府は同センターに連絡していないといいきるのか」とただしました。
 大阪府は翌02年1月15日に大阪府内の焼却場に「BSE隔離牛肉」を焼却処分にし焼却の協力を要請する通達文書を府内の自治体に出しますが、それ以前の同月11日から同センターで牛肉の焼却を始めています。
 日本共産党の小谷議員の指摘に対して、太田房江知事は、「関係者に当時の状況を再度聴取させましたが、平成14年1月15日付の通知以前に羽曳野市や柏羽藤環境事業組合に連絡などをおこなった事実はないとのことでした。これ以上調査するつもりもない」とのべ、羽曳野市議会での福谷市長の答弁に触れることを避けました。






2004年5月26日付「しんぶん赤旗」より
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日本共産党大阪府議会議員団