現在42道府県
広がる少人数学級
42道府県の公立小中学校で少人数学級―04年度の実施状況と特徴
府庁
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全国の自治体で、公立小中学校の学級定員を、独自に国の標準(40人)より少なくする「少人数学級」が急速にひろがっています。本年度は、昨年度の1・4倍の42道府県、全都道府県の9割までになりました。1部の学年、学校に限定したり、必要な教員増を行わないなど課題も多く残されていますが、少人数学級のひろがりは「今こそ国の責任で少人数学級の早期実現を」の声と運動を高めています。
大阪府は、今年度から4年間で小学校1,2年生の35人学級を導入します。今年は経過措置として、1年生のみ38人学級となりました。
2月の知事選で再選された太田房江知事が公約に入れていたものですが、ここに至るまでには父母、教職員、教育関係者と日本共産党のねばり強い運動がありました。
府に先がけた岸和田では
府内には、府政にさきがけて少人数学級を導入した自治体がいくつかあります。岸和田市では、昨年4月から小学1年生の35人学級がスタートしました。
実施後のアンケートでは「兄姉のときと比較して、先生の目が行き届いてありがたい」「児童の細々した日常生活の話をていねいに聞き、子どもの思いが今まで以上によくわかる」など父母、教員双方から歓迎の声が多数寄せられました。「岸和田に30人学級をすすめる会」の朝倉忠事務局長は、「2001年に池田氏の大阪教育大附属池田小学校で起きた児童殺傷事件を機に、よりよい環境の下で子ども達の健やかな成長をと願う機運が盛り上がり、署名など幅広い運動を作れたことが大きかった」と振り返ります。
同年の市長選では、市民の強い要求を受けて現職の原昇市長が市独自での実施を公約。翌年には「すすめる会」が結成され、当初目標に掲げた人口の25%、5万人を大きく超える署名が半年間で集まりました。
さらに中学校へ段階的に広げて
日本共産党は、30人学級を求める運動を支持し、議会内外で奮闘してきました。府議会で一貫して取り上げてきたのも共産党だけです。
自民党府議団は、代表質問で”費用対効果”を理由に「緊急性の高い課題ではない」と異議を唱えていました。
府議会で少人数学級実現を求めてきた阿部誠行共産党府議は言います。