府議会

 
"ヒートアイランド対策でも
三洋電機と「特別な関係」"

黒田府議追及に 知事答弁できず

 
 
 
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代表質問に立つ黒田議員=9日、本会議



     大阪府の新年度事業「ヒートアイランド対策」(別項)で、三洋電機が補助金を受けて実施することが内定していたにもかかわらず、府は「公募」と説明、同社への補助を隠していたことが明らかになりました。9日の府議会代表質問で、日本共産党の黒田まさ子府議が追及しました。
 三洋電機の井植敏会長は、太田知事の選挙母体である「21世紀大阪がんばろう会」の代表を務めており、太田知事と同社の特別な関係を示す事例が、また一つ表に出たことになります。「ヒートアイランド対策」モデル事業は、環境当局が府内2地域を対象に実施を計画し、昨年12月に3570万円を予算要望していましたが、財政当局が難色を示しました。しかし、知事の再生予算枠で三洋電機に補助金を出して実施することが内定。ところが、2月13日発売の写真週刊誌で三洋の補助金問題が報道され、同24日の予算説明では「事業対象は2地域で公募」としていたものです。
 黒田氏は、「予算説明におけるこのようなごまかしは大問題」とし、三洋電機の二色の浜進出に際して、それまで1億4000万円だった賃貸の府補助金上限が10億円に引き上げられたことや、府立高校のエアコン設置で同社機種の台数が選定9社中最多の32%を占めていることも指摘し、「これは府政の私物化そのものではないか」とただしました。 太田知事は「他にも敵地が考えられることから、公募することとした」とだけ答弁。「なぜこんなごまかしを行ったのか」との黒田氏の質問には答えませんでした。
 
 ヒートアイランド対策
 自動車や建物から大量の熱が放出されたり、舗装で覆われた地面の放熱が悪くなるために都市部の気温が上がる、ヒートアイランド現象を緩和する対策。赤外線域の反射率が高く、内部に進入する熱を低減するとされる高反射性塗装や、表層が雨水などを吸収・保水し、その水分の蒸発熱によって路面温度の上昇を防ぐ効果があるとされる保水性塗装などを施します。
 大阪府は、市・事業者と一体となって開発と環境に配慮したモデル地域をつくる目的で、府内事業者からプランを公募し、その通常工事費との差額の一部を補助するという事業を計画しています。




 




2004年3月12日付「しんぶん赤旗」より
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日本共産党大阪府議会議員団