府自然環境保全審
シカ保護は総合的に
管理計画審議 堀田府議が主張
大阪府自然環境保全審議会が三十一日開かれ、第九次鳥獣保護事業計画とシカ保護管理計画を審議しました。日本共産党から堀田文一府議が質問しました。
計画は四月一日から施行される予定です。鳥獣保護事業計画では、むろいけ(四条暇市、約八十ヘクタール)、淀川(約千ヘクタール)、男里川河口(泉南市、約八十ヘクタール)を新たに鳥獣保護区に設定します。
シカ保護管理計画は、国の法律改正により、大阪府でははじめて制定されます。大阪の北部地域で年間一億円を超す農・林業へのシカ害の防除とシカの保護を目的とするもので、メスジカを狩猟獣に指定することにより、この二十年間で二十倍、約千二百頭(推定)に増加したシカを今後五年間で半減化することをはじめ、森林整備や被害防除対策をすすめることも内容としています。また、モニタリング調査を実施し、科学的・総合的な保護管理をスタートさせることもうたっています。
全国各地からシカ害の拡大が報告されていますが、自民党政治のもとでの林業、農業の衰退が大きな原因の一つと各方面から指摘されています。
堀田議員は、シカの頭数と農・林業の被害が大きく拡大している現状では、ある程度の駆除はやむを得ないが、シカ害が増えたのは、山の管理がおろそかになったり、休耕田が増えたりしたことにも原因があるのではないかと指摘。駆除だけでなく、森林整備や被害防除対策にも、従来以上に力を入れることが大切であり、鳥獣保養員の増員や地元関係者との協議・協力体制を整えることが必要と主張しました。
今後、生息データをしっかり把握し、総合的・科学的対策をきちんとすすめるべきだとのべ、原案に賛成しました。
|