住宅供給公社賃貸住宅の家賃が、府民の生活実態とは無関係に、市場家賃と称する高家賃が設定され、住宅需要は高いのに空家が大量に発生していることが問題になっています。
公社は、空き家の多い団地について、昨年に続き今年も続けて値下げ。例えばペア東大阪鴻池団地は、13万5300円の家賃が、二度の値下げで6万3800円に。二色の浜団地は、11万2600円から3万8200円へ、66%の値下げになっています。
1日の府議会決算委員会で日本共産党の堀田文一議員は、値下げは当然だが、高い家賃の時も家賃を下げるときも「市場家賃」を理由とし、「市場家賃」を決める際の不動産鑑定は公表されず不透明、あいまいな「市場家賃」の名で実態とかけ離れた高家賃の設定を改めるよう求めました。
吉田まちづくり政策課長は「値下げしたが空き家が改善されなかった」と、前回の「市場家賃」の名による値下げの根拠が実態に合わなかったことを認めました。
また、堀田議員は、供給公社の建替えが、必ずしも「古いものから」の順になっていないことを、1966年建設の新千里西町団地が2002年に建替え事業に着手されたのに、その15年前に建設された豊津、布施団地には2006年以降に着手を予定していることなどを指摘し、耐用が十分残されている住宅まで「建て替えによって生まれる余剰地を売却し、利益を得る」という公社の経営上の都合から建て替えを押し付けているやり方を改善するよう求めました。
吉田まちづくり政策課長は「土地の高度利用、経営の安定化、資産の有効活用」を、建て替え計画を検討する条件にしていることを認めました。
堀田議員は、建て替えは入居者のためとの原点に立つよう求めました。