府議会決算特別委員会で25日、日本共産党の堀田文一議員は、指定介護老人福祉施設に対する実地指導問題、高齢者在宅生活総合支援事業問題、北摂地域の野生鹿対策と淀川でコイヘルペスウイルスを発見した水生生物センターについてとりあげました。
大阪府は2002年度府内269ヵ所の特別養護老人ホームのうち118ヵ所で施設で適正なサービスが行われているかどうかなどの実地指導を行いました。そのうち54ヵ所で施設サービス計画に不備があり、41ヶ所で身体拘束についての指摘事項がありました。また、入所者から生活費を実費相当額を超えて徴収している疑いや車いすの利用者負担を求めている事例などが明らかになりました。
堀田議員は施設サービスが入所者の立場に立った福祉や介護の精神にふさわしいものになるよう指導を強化すべきだと指摘しました。
2000年度から始まった高齢者在宅生活総合支援事業が00年度は当初予算が33億円で執行率が39%、02年度は27億円で72%と、十分利用されていないことがわかりました。その一つの原因として支援事業のメニューに含まれている住宅改造助成が市町村ごとに限度額が決められているため、支援事業予算が十分活用されないことが明らかになり、堀田議員は住宅改造助成の限度額を拡大するよう求めました。
府は「支援事業の実績額は平成14年度(2002年度)が前年比14・9%増と伸びており、着実に定着してきた」「住宅改造助成事業は総合的な在宅支援を図るという観点から限度額を設けている」とのべるにとどまりました。