日本共産党の和田正徳府議は27日の府議会決算特別委員会で、「三洋電機」(守口市)が、貝塚市の二色の浜産業用地に太陽電池の新生産拠点(約4f)を建設するにさいし、府の先端産業立地促進制度の適用第一号として10億円の補助金を受ける問題を取り上げました。
同社の会長は、太田房江知事の選挙母体「21世紀大阪がんばろう会」代表の井植敏氏であり、和田議員は「不明朗だ」として追及しました。
府は「新規事業促進補助金」として、限度額2億8000万円の補助をする制度を設けていましたが、今年度から、IT、バイオ、ナノテクなどの先端産業の立地促進策を設け、限度額を10億円に引き上げました。
和田議員は、今年度、府の企業立地促進支援を受けた企業への補助金が、三洋電機を除いていずれも1億円を下回っていることを指摘。これまでの補助制度の上限2億8000万円で十分対応できることから10億円の新制度は、「三洋電機のために設けた制度ではないのか」と追及しました。これにたいし府は、昨年11月に新年度予算要求したもので、制度要求が先と強調しました。
和田議員は、今年1月の「21世紀大阪がんばろう会」新春の集いで井植代表が「(昨年12月に知事と会った)その後、紆余(うよ)曲折を経たが、どこの県にも負けない対策を取るというご返事をいただいたので、大阪で新しい工場を造ることを決心した」とのべていることなどを示し、府が三洋電機と無関係に制度を策定したということには疑念があると強調。「選挙母体の代表が深く関与する企業に10億円もの府民の血税を気前よく貢ぐ行為は不明朗な癒着であり、納得できない」とし、太田知事への質問を要求しました。