府が水需要の減少などから丹生川、大戸川ダムの水源開発から撤退することを決めたものの、安威川ダム建設の考えを変えていない問題で、日本共産党の堀田文一議員が5日、府議会決算委員会で府側をただしました。
堀田議員は水需要と水利権確保、複数水源論など安威川ダムを推進する府の論拠を事実を示して批判、ダム建設が府民に大きな負担をもたらすことを明らかにし、安威川ダム事業による水源開発から撤退するよう求めました。
大阪府営水道は、臨海工業用水道、府営工業用水道からの水利権ののふりかえで、一日最大給水量233万dが確保できることになっており、過去最大の一日最大給水量、211万5000d(1994年)でも十分対応できます。
堀田議員は「昨年の一日最大給水量は198万6000dで、年々減少。省エネ、節水、環境対策などが推進されているなか、増えると想定することはできません」と指摘。また、「万一琵琶湖渇水など異常事態が生じた合、わずか7万dの給水しか見込めない安威川ダムに複数水源を求めても間に合いません。
しかも、安威川ダムは府が、撤退を決めた丹生川、大戸川ダムに比べて、事業費単価が2倍も3倍もかかります。どこから見ても推進する論拠はありません」とただしました。
堀田議員の追及に、太田知事は根拠も示さず「危機管理から必要。建設評価委員会の評価制度に基づいて推進する」「必要なものは必要」「水需要予測も、信頼できる」とのべ、推進する姿勢を示しました。
堀田議員は、過大見積りによる水道料金を適正な料金に引き下げることを求めました。