うち海公仁府議
日本共産党のうち海公仁です。
大阪都市計画局の特別顧問に関わる和泉洋人氏について質問したいと思います。
大阪都市計画局の総務企画課長の答弁では、2021年11月16日、知事からの指示を受けて作業を進めた、とありますけれども、都市計画局へ顧問の委嘱を指示したのは、知事本人、これは間違いありませんか。
うち海府議
いやいや、「和泉氏にお願いをした」ではなくて、都市計画局に、この人を委嘱するという手続きをしてちょうだい、という指示をされたのは知事ですね。
吉村知事
和泉顧問がふさわしいと思いますので、特別顧問に委嘱をいたしました。
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うち海府議
この委嘱の方針の決定にあたって、誰が発案・提案をしたのかお聞きしたいと思いますけれども、吉村知事が発案したのか、それとも松井市長なのか、はたまた菅前首相の提案だったのか、もしくは、和泉氏本人からの働きかけがあったのか、いずれですか。
うち海府議
分かりました。
和泉氏は、民間企業、大和ハウス工業株式会社とアドバイザリー契約を交わしているということが新聞報道で明らかになっておりますけれども、吉村知事はこの事実をお知りになっていますか。
そして知っているとするならば、いつ知ったのですか。
吉村知事
顧問委嘱当時に、どういった、和泉顧問が民間とのアドバイザリー契約をしていたというのは存じ上げません。知りません。その後、ちょっとどの時点か憶えてないですけれども、記事か何かが出た時に部局から聞いたように思います。
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うち海府議
委嘱する段階では知らなかったという今の答弁ですけれどもね、これは委嘱する前に、そういう関係を調べる必要があるのではないかなというふうに思うんですね。
とりわけ夢洲まちづくり開発に関わる特別顧問を委嘱するわけですから、公平性、透明性を担保するために、民間企業との関係についてていねいに調べるということが必要ではなかったかと思います。
なぜ調べなかったのか。そして、そののち新聞発表等で知ったという段階でも、そのことについて対応はしなかったのですか。
吉村知事
特別顧問というのはですね、民間の方になっていただきます。そしてこれは地方自治法に基づく専門委員でありまして、給料、報酬を得て他の事務に従事しながらこの専門委員の職に就くということは、法令上許容されている立場です。
ですので、特別顧問については、情報漏えいや利益相反は生じないように本府で規則を定めております。守秘義務を課しています。それを制度として担保しております。
また、本人から守秘義務を順守する旨の承諾書を署名していただく、こういうことを要件としております。
ですので、その方がどのような民間の活動をしておられるのか、どのようなところとアドバイザリー契約をしているのかということを調査する必要はないと思います。
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うち海府議
一般論としてはね、そういう話も成り立つ可能性もあるんです。可能性ですよ。
しかし、このアドバイザリー契約を結んでいると言われる大和ハウス工業株式会社というのは、大阪IR株式会社の小規模出資社20社の1つですね。
しかも、この会社の芳井社長は、大阪市に本社を置く大和ハウス工業は、和泉氏との契約を認めております。そしてこの社長自身は、ある新聞紙上で、「今後、夢洲駅周辺が開発されていく。それらの事業にぜひ関与したい。我々は住宅だけでなく、商業施設やホテル、物流センターなども手がけられる」、こう記者に答えているわけですね。つまり、夢洲開発にかかわる当事者としての意欲を明確に示しているのがこの会社ですね。
その会社とアドバイザリー契約を結んでいる和泉氏は、いわば夢洲開発の指南役と、こういう立場になるわけです。
その指南役である和泉氏が入手した非公開情報、これは一体何だったのか。
それは、今年の3月25日開催予定の「夢洲まちづくり事業調整会議」に提出される予定の非公開資料が、3月9日、この25日開催会議の16日前に和泉氏は入手していることになるわけです。
この事実はきわめて不適切な関係と言わなければならないと思います。
夢洲開発に関わって、意欲を示している企業のアドバイザーである人物が、一方で、計画決定にかかわる秘密情報を手にする立場にある。しかも施策の決定に大きなインパクトを持つ特別顧問という立場をもつ。
この関係、これを絶つこと自身が、大阪府の行政の透明性・公平性を確保する上で大変必要だ。こういう認識を、私は、知事は持つべきだと思います。いわゆる守秘義務を課しているとか、それに対して本人の確約書を取っているとか、こういう形式的な問題を問うていることじゃないんですよ。今具体的に、直接夢洲開発に関わるこの関係を明らかにしましたけれども、この関係をみる限り、私は、和泉洋人氏が夢洲開発に関わるこの大阪都市計画局に関する特別顧問であるということ自身が大きな問題だというふうに思っております。
解任すべきではありませんか。
吉村知事
守秘義務を課すというのが本府の規則で定め、そして本人からも署名を、これは和泉氏に関わらず特別顧問全員ですけども、いただくということは、形式的なものではなくて実質的、具体的なものだというふうに思っています。
それから、ご指摘の大和ハウス工業ですけれども、これは大阪が発祥で、委員もご指摘の通り日本を代表するような大企業で、様々なところでまちづくりを行っている、まさに我々としても様々なところで関係する、大手の企業であります。
和泉氏がどこのアドバイザーをしてるかどうかというのは大阪府で関知するものではありませんし、だからこそ守秘義務を課すと、利益相反が生じない、情報漏えいが生じないようにしているということであります。
和泉氏自身はこれまで国において、国の立場から大阪のまちづくりにご尽力を下さった方であります。また様々国の要職を務めてこられた方でもあります。まさにまちづくりについて非常に幅広く優れた知見をお持ちの方です。
大阪のまちづくりをしていく上でですね、和泉氏のご経験や知見、これをもとに助言をいただくということは、非常に有益であるというふうに思っていますので、解任するということは全く考えておりません。
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うち海府議
一般的な関係ではなくて、今説明したように、夢洲開発に関わって、そして大阪IRとの関係からみても特別な関係にある大和ハウス工業と和泉洋人氏の関係が明らかになりました。
それについて知事はこれを問題視されていないということを今おっしゃっていますけれども、その背景には、吉村知事自身が大和ハウス工業と特別な関係があるんですか。
吉村知事 ありません。特別な関係というのは何かよく分からないですけど、特別な関係はありません。委員もご存じだと思いますけども大和ハウス工業、非常に、大阪どころか日本、あるいは世界のまちづくりに貢献している企業だというふうに思っています。
ただ、まあ、それとは関係なく、やはり顧問、特別顧問がどことアドバイザリー契約を結ぶかということも特に何か関知するというものではありません。そういうものです、特別顧問というのは。だからこそ守秘義務を課し、これは規則上も課し本人からも承諾書を得て、そして大阪のまちづくりのアドバイスの貢献をいただいているということであります。
これからもアドバイスを受けて、行政については最終的には知事・市町で判断をしていきたいと思います。
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うち海府議
吉村知事の政治団体「友洋会」という会ですね、名称の読み方はこれでいいんでしょうかね。「友洋会」という組織がありますけども、令和元年の「友洋会」の収支報告書によりますと、2019年、平成31年の1月15日、大和ハウス工業株式会社は、吉村知事の政治資金パーティーに関して、40万円のパーティー券の購入があったことが記載されております。
これは事実上の企業献金に当たるものだと思います。これは特別な関係そのものではありませんか。
さらに、大和ハウス工業は2020年11月12日、大阪府と包括連携協定を結んでおります。事実上の企業献金の見返りに包括連携協定を結んだ、さらに和泉氏を特別顧問に委嘱した、と言われても不思議ではない。
パネルをご覧ください。これまで私がお話したことに基づいてパネルをつくってみました。
大和ハウス、和泉氏、吉村知事のとぐろを巻くような疑惑の構造がここにあると、私は言わなければならないと思っています。夢洲開発をめぐる腐敗構造のトライアングルそのものではないでしょうか。
吉村知事がこれを絶ちきるためにやるべきことがあります。それは3つです。
和泉洋人氏の特別顧問の委嘱を解除すること。そして大和ハウス工業株式会社と府の包括連携協定を解除すべき。そして3つ目には、40万円のパーティー券は大和ハウスへ返金すべきです。
この3点いかがですか。
吉村知事 私が大阪市長就任の時のパーティーだと思いますけれども、大和ハウスが参加をしてくれたというふうに思っています。それは一定の金額以上は公表するというので公表もしているところで、何の問題もありません。これはパーティーです。法令に従って当然やっているということです。
それから下のトライアングルがちょっと、分かんないけど、あの、特に疑惑の構造はありませんので、特に反論するつもりもありません。和泉洋人特別顧問、まあここについては本当に、住宅やまちづくりについて、あの、深い知見をお持ちの方ですんで、今後も有益なアドバイスをいただけたらというふうに思います。また大阪府と大和ハウスの包括連携協定も、特に、これは大阪府と大和ハウス工業が連携して様々なことを進めていこうというので、何の問題もないというふうに思っています。以上です。
まあ、あの、疑惑云々とかいうのをここで大人げなく反論するのもどうかと思うので、まあ行政的にはそういうことです。
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うち海府議
結局ね、この3者の関係が、情報がちゃんとつながっていくというこの関係を問題にしているのです。この構造を断ち切ってこそ本当の意味で行政の公平性・透明性というのを担保することに、私はなると思います。
それができないのなら、疑惑の構造の上に夢洲開発、そしてIR=カジノが進められると、こういうことになると思います。こういったことは断じて許されない。
夢洲開発、カジノはいらない。その立場で今後も引き続き追及していきたいと思っております。
以上で終わります。
吉村知事 また再び疑惑疑惑とおっしゃるので、具体的な疑惑の中身を適示して下さい。何が疑惑なんですか。何が反してるんですか。何が何に反してるんですか。その具体的な適示をお願いします。これは和泉顧問の名誉に関わることですんで、この、そこはしっかりと、あの、していただきたい、いうふうに思います。和泉顧問も一所懸命大阪のまちづくりにアドバイスいただいて貢献していただいているわけですから、和泉顧問の名誉にかけてもですね、何が具体的な疑惑なのか、具体的な適示をお願いします。
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うち海府議
問題なのはね、この構造がそのものが、疑惑を生む温床になっているということを私は指摘しているんです。そのことを認識をされない知事の方が私は問題だと思っております。
以上です。
吉村知事 疑惑を生む温床、まあ話が変わりましたけれども、あの、それどういう意味ですか。疑惑は具体的にあるんですか、ないんですか、どちらですか。
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うち海府議
いやいや、だから、まさに疑惑の構造の温床がこの三角関係になってるんですよと、情報がちゃんと伝わる関係があるということを私は指摘しているんです。
これを断ち切ることが公正な行政執行になるということを指摘しているまでです。
以上です。
吉村知事
いやですから何の疑惑があるのか、和泉顧問に疑惑というまで言うのであればね、さっき僕は矛を収めましたけれども、何度も何度も疑惑というのであれば、何が和泉顧問にとって疑惑なのか、疑惑の具体的な中身を適示して下さい。和泉顧問が、何か受けた情報を大和ハウスに流したんですか。
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(うち海「情報を手に入れてるじゃないですか」)
吉村知事 それは特別顧問の仕事だから当然じゃないですか。何が疑惑なんですか。
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委員長
時間の限りもありますので委員会の進行にご協力願います。これで質疑を終了させていただきます。
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