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カジノ・開発 突進予算/大阪府当初案 松井知事が発表

 松井一郎大阪府知事は16日、2018年度の当初予算案を発表しました。子ども医療費助成の拡充や少人数学級の拡大など府民の切実な願いに背を向ける一方、カジノ誘致、大型開発はいっそう突き進めています。
 一般会計の予算規模は2兆5543億円(17年度比96.8%)。
 関西空港まで5〜10分程度短縮するだけの「なにわ筋線」(総事業費3300億円、うち府費約590億円)の整備促進に5000万円、うめきた地区での「なにわ筋線」新駅設置に4億円を計上。淀川左岸繰延伸部整備(総事業費約4000億円、府と大阪市が300億円ずつ負担)に1億円を計上しています。
 また、第二阪奈道路を道路公社からNEXCO西日本に移管し、出資金のうち196億円を権利放棄するとしています。
 カジノ誘致活動に8200万円、「大阪都」構想のための副首都化推進へ引き続き6億円を計上。
 教育では、地域から存続を求める強い声があがっている府立柏原東高校と長野北高校の廃止条例を提出。競争をあおるチャレンジテストを継続しています(2億7000万円)。



「しんぶん赤旗」2018年2月17日付より


大阪府2018年度予算案についての宮原たけし・共産党府議団長の談話

2018年2月16日

 新年度予算案は、府民の貧困と安倍政権の国民負担増の悪政がすすむなが、さらに追い討ちをかけるとともに、開発やカジノ優先の路線にアクセルを踏むものです。

1、精神障害1級の通院、医療費補助が始まりますが、精神病床への入院は対象外にし、65歳以上の1級以外の精神、重度以外の難病患者は3年後の4月には廃止する予定です。
 国保料の府内一本化による大幅値上げも、市町村や住民の抵抗にもかかわらず、6年間の「激変緩和」期間を経て強行する構えで、今後のたたかいが重要です。
 府民のためになる新しい施策は少なくかつ小規模です。
 子どもの貧困対策緊急補助金が創設されましたが3億円にとどまっており、しかも1市町村で上限2000万円です。
 府単独の河川改修、府営住宅建て替え、密集市街地対策などの予算増、分譲マンション(1982年以前建設)の耐震診断と耐震改修の開始、中小企業の事業承継補助などの新しい事業もありますが、今の予算規模では効果は少ないとみられ、国、大阪府、市町村に増額を求めていかねばなりません。

2、大型開発とカジノ優先、そのための大阪市つぶしには熱心です。
 JRと南海の地下鉄建設(なにわ筋線、3300億円)に国、大阪府、大阪市で195 0億円出す一方、JRと南海の負担は合わせて1割の330億円です。
 淀川左岸繰延伸部建設(4000億円)は国、大阪府、大阪市で1800億円、あとは料金を値上げして40年間以上利用者から料金を取り続ける予定です。
 カジノは実施法もできず、夢洲に来るとも決まっていないのに計画を進めています。
 大阪都構想はこうした大型開発を進めるためのものです。

3、私たちは、①切実な要求を一歩ずつ実現する②大型開発、カジノ優先のための大阪都構想の狙いを明らかにする③幅広い府民、市町村議員団、国会議員団と協力する、という立場で全力を尽くします。



   


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