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負担上げず対象拡大を 福祉医療助成で要望 府議団

 日本共産党大阪府議団は27日、府の福祉医療費助成制度の対象拡大をただちに実施するとともに、患者負担を増やさないよう求める要望書を松井一郎知事に提出しました。酒井隆行福祉部長応対しました。
 府は現在、子ども、老人、ひとり親、障害者を対象に実施している福祉医療費助成制度を見直し、精神障害者、難病患者にも拡大する一方、増加する費用を現在自己負担のない院外薬局での調剤の有料化、現在1日500円以内の負担額の引き上げ、現在2500円の月上限額の引き上げなどで賄う方向で検討しています。
 申し入れではくち原亮幹事長が大阪の子どもの貧困率が全国2番目に高いもと、負担増は受診抑制につながりかねないと強調。入院を含めた精神障害者、難病患者や訪問看護ステーションが行う訪問看護への負担額の据え置きを求め、必要となる20〜30億円程度の財源確保は可能だとしています。
 宮原威団長は「府民の暮らしの厳しさは府財政どころではない。減債基金の積み立ての3〜4年先延ばしで財源は十分確保でき、先延ばしによる影響はほとんどない」と検討を求めました。
 酒井部長は、訪問看護ステーションによる訪問看護への対象拡大については、前倒し実施を検討していると述べました。




「しんぶん赤旗」2016年4月29日付より

共産党府議団の申し入れ文は以下の通りです。
大阪府知事 松井 一郎 様

2016年4月27日
日本共産党大阪府議会議員団

福祉医療費助成制度の対象拡大をただちに実施するとともに、患者負担を増やさないよう求めます

 大阪府は現在、福祉医療費助成制度の抜本的な見直しを検討しています。現在示されている内容のうち、精神障害者や難病患者などへの対象拡大は、府民の長年の願いであり、ただちに実施すべきです。
 しかし一方で、対象拡大により増加する費用を一部自己負担額引き上げによる患者負担増でまかなう方向が示されていることは重大です。現在自己負担のない院外薬局での調剤の有料化、現在1日500円以内の負担額の引き上げ、現在2500円の月上限額の引き上げなどが検討されています。
 府の福祉医療費助成制度は、市町村との共同の事業として住民の健康を守る重要な役割を果たしてきました。長引く不況と国の社会保障費削減が続くもとで、患者負担を増やせば、いっそうの受診抑制を引き起こし、住民の健康増進に逆行するとともに、病気の重症化や慢性化による医療費増にもつながりかねません。また、市町村が患者負担を抑制しようとすれば、大きな財政負担となります。対象拡大による費用増は年20〜30億円程度で、府による財源確保は十分可能です。
 府は、早ければ2017年度予算案に制度内容を反映するとしています。制度の見直しに当たっては、府民福祉の増進を図る立場から、下記の点を踏まえることを強く求めます。

1 一定期間の入院を含めた精神障害者への対象拡大、難病患者や訪問看護ステーションが行う訪問看護などへの対象拡大をただちに実施する。

2 一部自己負担は現在のまま据え置く。



   


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