中原徹教育長は直ちに教育長・教育委員を辞職し、松井一郎知事は罷免手続きを
(中原徹教育長によるパワハラ・暴言問題等の調査報告をうけて)
2015年2月23日
日本共産党大阪府議会議員団
幹事長 くち原 亮
この度、中原徹教育長によるパワハラ・暴言問題等を調査してきた「認定こども園条例改正に係る事実関係等調査チーム」による調査報告書が取りまとめられ、2月20日、大阪府教育委員会により公表された。
今回の調査は、@立川さおり教育委員から指摘のあった中原教育長の発言の事実確認、A大阪府認定こども園の認定の要件に関する条例一部改正に係る教育委員会としての意思決定のプロセスについて、B小河委員長職務代理者から指摘のあった中原教育長から教育委員会事務局職員への発言の事実確認、の3点であった。
調査報告書では、中原教育長によるパワハラ・暴言を告発した、いわゆる「立川メモ」について、その「信用性は相当程度認められる」とし、中原教育長による立川教育委員に対する言動に対して、「職場内での事実上の優位性を背景に、職務の適正な範囲を超えて、威圧的、屈辱的な言動によって、精神的苦痛を与えたものとして、パワーハラスメントと認定されても決して不合理とはいえないもの」と指摘し、「教育長としての権限を逸脱し、教育委員としての品格にも関わる不適切な言動であったことは明らかである」と結論付けている。
また、5名の大阪府教育委員会事務局職員等に対するパワハラ疑惑に対しても今回調査が行われ、中原教育長によるパワハラが認定された。
その中では、中原教育長の意向に沿わない発言や意見に対して、中原教育長は、「精神鑑定」発言など、職員を執拗に攻撃し、降格・左遷などの不利益処分や解職などを示唆するなどの言動が明らかとされている。
なかには、中原教育長によるパワハラにより、退職せざるを得なくなった職員もおり、中原教育長の責任が厳しく問われるものである。
また、中原教育長は、調査チームからの聞き取りが行われた際、事実と相違する発言・反論が数多く見受けられる。
事実を究明すべき調査において、自らを擁護するための虚偽の言動があってはならず、その姿勢は厳しく問われるものである。
このような中原教育長の言動は到底許せるものではなく、地方教育行政法上も、「教育委員は、…人格は高潔で、…」と規定されており、今回の調査報告書でも、「今回の調査事項に関わる教育長の発言等が、教育長としての職責として不適切」とされているように、中原教育長が教育長には不適切であることは明らかである。
今回の限られた調査だけでも、数多くのパワハラが認定された中原教育長は、自ら教育長・教育委員の職を辞するべきである。
また、中原氏を教育委員に任命し、問題が発覚した直後から、事実関係を明らかにしようともせず、中原氏を擁護し続けてきた松井一郎知事の責任も厳しく問われるものである。
松井知事は、今回の調査報告を受けても、表現や言い方に問題があった程度に問題を矮小化し、中原教育長の責任を厳しく問おうとはせず、「教育改革をしっかりやりとげてほしい」などと教育長を「続投」させようとしている。
しかし、調査報告書でも、前述のように「今回の調査事項に関わる教育長の発言等が、教育長としての職責として不適切」とされており、教育委員として罷免すべきであり、日本共産党大阪府議団としても、中原教育長の辞職及び罷免を強く求めるものである。
また、調査報告書では、「認定こども園条例」の議論の経過や意思決定のプロセスについても、「準備期間、協議時間、意見交換の位置づけないし協議対象、意見集約の在り方及び意見交換後の情報提供について問題点が認められる」とされ、「改善することが望ましい」と結論付けられている。
今後、大阪府教育委員会会議の運営にあたっては、各教育委員が、対等・平等の立場で、自由に意見が述べられ、充分な議論と、その上での合意形成が図れるよう民主的な運営を貫き、政策決定や様々な判断をする際には、知事や政党・会派などからの「教育内容への政治介入」を許さず、一般行政から独立して設置されている教育委員会として、主体性及び独自性を持ち、「子どもたちを主人公」に、必要な教育条件の整備につとめることを強く求めるものである。
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