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口蹄疫防疫万全に/農家支援も/大阪府に党府議団


 日本共産党大阪府議団は28日、橋下徹知事に対し、「口蹄(こうてい)疫対策に万全を期すことを求める申し入れ」を行いました。
 申し入れは、府内での発生を絶対阻止するため、万全の対応策と畜産農家の経営安定化策が求められているとして、府として国に、徹底的な防疫、感染ルートの解明や封じ込めに全力を挙げることを要望するとともに、畜産農家が再生可能な補償と営農再開への支援に万全を期すことを要望するよう求めています。
 さらに府としても次の事項を実施するよう求めています。▽必要な消毒剤の提供と量の確保▽偶蹄類飼養施設への定期検査、施設関係者への指導▽万一府内で発生した場合の迅速な対応、埋却処分地の公有地での確保▽万全の防疫体制−など。
 申し入れに対し橋下知事は「すでに部局に対策を指示しているが、要望された事項については前向きに対処する」などとのべました。


「しんぶん赤旗」2010年5月30日付より




 日本共産党大阪府議団が知事に提出した「口蹄(こうてい)疫対策に万全を期すことを求める申し入れ」の全文は以下の通りです。


  大阪府知事
  橋下 徹 様

2010年5月28日  
日本共産党大阪府議会議員団  
団長 宮原 威  

口蹄疫対策に万全を期すことを求める申し入れ

 4月20日に確認された宮崎県における口蹄疫は、その後被害を広げ、戦後最大の畜産被害となっている。
 手塩にかけて飼育してきた、家畜の殺処分を受ける被害畜産農家の苦悩は筆舌に尽くせず、全国民が深く心を痛めている。
 大阪府内の偶蹄類飼育状況は、飼養施設数101か所、飼養頭数1万1300頭となっている。府は施設の緊急調査を行うと共に、飼養施設へ異常発見時の早期通報など、必要な指示を通知し、宮崎県への獣医師職員の派遣をおこなっているとの報告を受けているところである。
 宮崎県では、関係市町村と共に懸命な防疫措置をとっているが、被害の拡大はおさまらず、不安が広がっている。
 大阪府内での発生を絶対阻止するための万全の対応策と畜産農家の経営安定化策が求められている。
 大阪府として、下記の項目について、速やかに対応されるよう申し入れる。

1.国へ以下の事項を要望するよう求める。
 @ 国が防疫措置に全面的に責任を持ち、あらゆる人的資源を集中して、徹底的な防疫をおこなう。
 A 感染ルートの解明に全力を挙げると共に、全国の畜産農家の家畜の健康状況の確認を徹底的に行い、口蹄疫の封じ込めに全力を挙げる。
 B 畜産農家が再生産可能な補償と営農再開への支援に万全を期す。
 C 被害畜産農家の経営再建の問題等については、「口蹄疫対策特別措置法」に基づく速やかな対策を実施する。

2.府として以下の対応策に万全を期すよう求める。
 @ 防疫体制に万全を期すためにも、必要な消毒剤を、府が提供するとともに、量の確保にも積極的に対応する。消毒剤の便乗値上げの動きがあるが、国に対し厳しく対処するよう求める。
 A 府内の偶蹄類飼養施設への定期的調査を引き続きおこなうとともに、施設関係者への指導を強化する。
 B 万が一にも大阪府内で発生した場合、迅速な殺処分以外に対応策はないため、埋却処分地を公有地で確保しておく。
 C 関西空港、大阪空港、大阪港など、海外・国内の人や物の交流で水際における防疫体制に万全を期す。
 D 風評被害を根絶するためにも、積極的な情報提供を行なう。
 E 市町村との連携体制を強化する。
 F 府に、電話相談窓口を開設し、相談体制をつくる。
 G 府家畜保健衛生所の体制を充実・強化する。

以 上





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