「関西州」は府民への責任放棄
日本共産党府議団が懇談会
24日開会する2月府議会を前に、日本共産党大阪府議会議員団(宮原威団長)が6日午後、府庁内で府民団体との懇談会を開き、52団体71人が参加しました.、堀田文一政調会長が橋下府政の最近の動向や09年度当初予算のあらましについて報告しました。その大要を紹介します。
堀田政調会長の報告から WTC府庁移転の問題
いま大阪府政の最大の問選は、府庁のWTC移転問題で、橋下知事は2月府議会に予算案・条例案を提案するとしています。
2月府議会に向けて組織改編の動きもあります。持に問題なのは、現在の生活文化部青少年課を、政策企画部の総合治安対策室青少年課に振り替えます、青少年会館は廃止・売却し、青少年課を治安対策に含めるという、ひどいものてす。
去年8月につくったばかりの経営企画会議は廃止して、「戦略本部会議」に切り替え、中心メンバーは知事と3人副知事、2部長に絞る。さらに橋下知事は、「外部人材」を30人登用するとしています。
「大阪発、地方分権改革一ビジョン(案)」が発表されました。10年後には府庁を解体し、市町村は中核市に合併する。つまり人口30〜40万人規模に合併していくということです。
これは関西州を目指すビジョンですが、その流れに沿って、市町村補助金の交付金化が2月府議会のテーマにもなります。府の事務事業の移譲も検討するとともに、府立図書館の運営や府営住宅の滞納家賃の徴収などを民間企業に丸投げすることを狙った市場化テストの本格実施も、予定されています。
教育の改革も目白押し
福祉医療費助成制度ではことし11月から、1回500円負担を800円負担にすることが新年度予算案に入っています。
これまでの「1割負担導入」を撤回して問題が解決したように見せかけられましたが、1割負担なら1回880円になるところを、800円にしただけです。市長会も町村長会も現行制度の存続を求めています。
教育改革も目白押しです。私学授業料助成の改悪が09年度から強行されます。先日発表された「『大阪の教育力』向上プラン」では、全国学力テストの結果から「特訓」を前面に押し出すなど、競争主義を拡大するものです。
10高校の「進学指導特色校」を2011年度からスタートすることに対し、府立高校長の68%が反対を表明しました。すかさず知事は「どうやって首を飛ばすか」などと猛烈な攻撃をかけています。府立大学の入学検定料を1万7千円から3万円に値上げします。
府営住宅の家賃値上げ
文化の問題では、府立文化情報センターを廃止し、府立女性総合センター(ドーンセンター)は府立女性・青少年総合センターとし、国際児童文学館を府立央図書館に移転する予算も組まれています。
「関西3空港に関する提言(素案)」も発表されましたが、関空2期事業にまったく反省がないばかりか、伊丹−成田便の廃止で関空浮上を画策する内容です。
府営住宅家賃をを政令改正に便乗して値上げするとともに、減免制度も改悪し、合わせて入居者の50%が値上げになります。中には2万円以上の値上げになる方もいます。すでに決まったことですが、入居者の怒りが高まる中で、値上げの不当性を明らかにすることで改善を勝ち取りたいと思います。
府と大阪市との水道事業統合問題し、橋下知事は「大阪市案を軸に」と一方的に宣言しています。大阪市に無責任な擦り寄りをする背景には、WTCへの府庁移転問題もからんでいると思います。
緊急雇用創出事業67億円、ふるさと雇用再生特別交付金70億円が府に下りてきます、国の第2次補正予算という自公政権によるひどい「不況対策」ですが、このお金を有効に使わせるという課題もあります。
怒リ総結集へ団結して
橋下知事は大阪けを解体して府民に対する責任を放棄し、財界だけが喜ぶ関西州への道をひた走っています。その一方で多くの心ある府民が、橋下府政への反発を強めています。しっかり団結し、怒りを総結集すれば流れを変えることがてきると思います。
2009年2月15日付「大阪民主新報」より