府庁移転 撤回し再検討せよ 党大阪府委員会が提言


 日本共産党大阪府委員会の宮本たけし副委員長(衆院比例候補)らは9日、府庁記者クラブで会見し、橋下徹知事が打ち出す府庁のWTC(大阪ワールドトレードセンタービル)移転・新都市構想について、「キッパリ撤回し、府民参加で再検討を」とする府委員会の提言を発表しました。宮原たけし府議団長、瀬戸一正大阪市議団政調会長、柳利昭府政策委員会責任者が同席しました。

 提言では、「将来に大きな禍根を残す大失敗になりかねない」と指摘。防災面で、大阪南港の人工島に建つWTCへの内陸からのアクセスルートである鉄道や道路が震度5弱で運行停止・進入禁止になることを示し、全員参集とされる震度6弱以上で府職員が参集できず、災害時に府庁が機能不全に陥る危険性があるとしています。

 移転費用でも現庁舎の耐震改修費142億円に対し、WTCは耐震補強を含めると整備費等で208億円−266億円とされ、大幅に高額となるとともに、府民にとっても不便になるとしています。

 橋下知事が移転を強行しようとする目的は、関西財界が求める破たん済みのベイエリアの開発や無駄な高速道路、不要不急の鉄道新線建設を推進し、道州制導入にはずみをつけることにあると指摘。「しわ寄せは府民の福祉やくらしに押し付けられる」とし、2月府議会での提案は撤回し、情報を全面公開し、府民参加で再検討すべきだとしています。


2009年2月11日付「しんぶん赤旗」より

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