府議会委で阿部議員
開発優先の府プラン批判
商都大阪再生へ再検討要求
5日開かれた府議会大阪再生・地方分権調査特別委員会で日本共産党の阿部誠行議員は、大阪経済再生について府の見解をただしました。
大阪再生に関しては関西経済連合会が1999年12月に「関西経済再生シナリオ」を公表し、それをうけたかたちで府が2000年9月に
「大阪産業再生プログラム」、同年12月に「大阪再生・元気倍増プラン・大阪21世紀総合計画」を策定しています。
阿部議員は、倒産件数が2000年以降毎年2000件以上あり不況型倒産が03年度は72・5%となっていること
や失業率も03年に7・6%と依然高水準であることなどを示し、大阪経済と府民のくらしの実態について府の認識を問いました。
北野企画室課長が、「産業再生プログラム」や大阪再生予算枠などの取り組みを通じて
「経済は明るいきざしが表れている」とのべたため阿部議員は、多くの中小企業にはその実感がない
ことを改めて指摘。関経連の提言も紹介しながら、来年度に計画の中間年を迎える「元気倍増プラン」
の検証にあたって▽開発優先の大規模公共事業は中止し、環境再生、保全を中心とする公共政策に転換する
▽膨大な未利用地を「都市と地域の再生」のために活用する▽住宅、生活環境整備の具体的な政策を推進する
▽「福祉のまちづくり」のための都市づくりは、住宅・居住地環境整備型へ方向転換する−−の4つの視点で再検討するよう求めました。
北野企画室課長は「大阪経済の再生こそ大阪の再生」 との立場で諸施策をすすめてきたと答弁。
阿部議員は、「都市再生」の名で工場跡地など都心の未利用地での高層ビル建設や
りんくうタウンへのイオンモール進出などは地域経済にとって問題も多いと指摘し、大阪経済再生へ
「既存の産業集積の再生・再機能化」「商都大阪の再生」へ大型店の身勝手を許さず地域の商店街・中小商店の値打ちが生きる
「まちづくり」をすすめるルールが必要と主張しました。